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富樫勇樹のNBA挑戦|マーベリックスとの契約と成績、千葉ジェッツまでの経歴

公開 バスケ図鑑 編集部
こんな疑問に答えます
  • 富樫勇樹はNBAの試合に出た?
  • NBAのどこのチームと契約した?
  • NBAで日本人何人目?
  • NBA挑戦は失敗だったの?
  • 千葉ジェッツにはいつから?

富樫勇樹選手は2014年10月にNBAのダラス・マーベリックスと契約しましたが、開幕前に契約を解除され、NBAの公式戦には出ていません。NBAと契約した日本人としては田臥勇太選手に次ぐ2人目です。当時の報道と千葉ジェッツの発表をもとに、サマーリーグとDリーグの成績、2015年に千葉ジェッツに入るまでをまとめました。

目次

01富樫勇樹はNBAの試合に出た? 契約はマーベリックス、公式戦は0試合

よくある疑問答え
NBAのどこのチーム?ダラス・マーベリックス(2014年10月に契約)
NBAの公式戦に出た?出ていない(開幕前の2014年10月21日に契約解除)
アメリカで試合に出たのは?NBAサマーリーグで4試合、Dリーグ(2017年にGリーグへ改称)のテキサス・レジェンズで25試合
日本人で何人目?NBAと契約した日本人として、田臥勇太選手に次ぐ2人目
日本に戻ったのは?2015年9月28日に千葉ジェッツへ入団

富樫勇樹選手は2014年10月15日(アメリカ時間)に、NBAのダラス・マーベリックスと契約しました。ただ、シーズンが始まる前の10月21日に契約を解除され、NBAの公式戦には1試合も出ていません(AP通信 2014年10月21日)。

その後は、NBAの下にある育成のリーグ「Dリーグ」(2017年にGリーグへ改称)のテキサス・レジェンズで1シーズンを過ごしました。2015年9月に千葉ジェッツに入り、2026-27シーズンも千葉ジェッツでプレーしています。

02「NBAで何人目?」は数え方で答えが変わる

順NBAの公式戦に出た日本人デビューチーム
1田臥勇太2004年11月サンズ
2渡邊雄太2018年10月27日グリズリーズ
3八村塁2019年10月23日ウィザーズ
4河村勇輝2024年10月25日グリズリーズ

「NBA選手」をNBAの公式戦に出た選手と数えると、日本人は2024年10月の河村勇輝選手で4人目と報じられています(Sportiva 2024年10月30日)。富樫選手は公式戦に出ていないので、この数には入りません。

一方で、NBAのチームと契約した日本人としては、田臥勇太選手に次ぐ2人目でした(スポーツナビ 2014年10月20日)。また、NBAのチームが若手を試す夏の大会「サマーリーグ」のメンバーに入った日本人としては、田臥勇太・川村卓也・竹内公輔の各選手に続く4人目です(Sportiva 2014年8月19日)。

※スポーツナビは2014年の契約のときから「契約しただけで日本人2人目のNBA選手誕生というわけではない」と書いていました。

032014年夏、ラスベガスのサマーリーグで4試合に出場

NBA「Yuki "Toga" Togashi: The Vegas Fan Favorite」(2014年7月公開)。2014年のNBAサマーリーグ(ラスベガス)で、会場のファンに人気を集めた富樫勇樹選手を紹介する映像

挑戦が始まったのは2014年6月です。秋田ノーザンハピネッツ(当時のbjリーグ)でベスト5に選ばれたシーズンのあと、アメリカに渡りました(The Japan Times 2014年6月7日)。ダラスでの練習がマーベリックスの関係者の目にとまり、短い合宿に呼ばれて、サマーリーグのメンバーに入りました(Sportiva 2014年8月19日)。

サマーリーグでは5試合のうち4試合に出場しました。7月11日のニックス戦でデビューし、7月16日のホーネッツ戦では約11分の出場で12得点を挙げています。AP通信によると、4試合の平均は5.3得点でした。

本人の手応え「自分に足りないものが見えた5試合」

本人は大会のあと「スピードは通用したと思います。だけど、全体的に言えば自分に足りないものが見えた5試合でした」と振り返りました。身長が低いので、守るときに大きな選手と1対1になってしまう(ミスマッチ)のが課題だとも話しています(Sportiva 2014年8月19日)。

04マーベリックスとの契約と、6日後の契約解除

日付(アメリカ時間)できごと
2014年10月7日マーベリックスのキャンプへの招待が報じられる
2014年10月15日マーベリックスと契約
2014年10月21日開幕前に契約を解除される

富樫選手は2014年9〜10月、日本代表として韓国のアジア大会に出ていました。マーベリックスからキャンプに招かれたのは、その最中です。身体検査を経て10月15日に契約しましたが、このときキャンプはもう半分終わっていました(スポーツナビ 2014年10月20日)。

この契約は、開幕のメンバーに残らなければお金が支払われない「支払い保証のない契約」でした。マーベリックスのドニー・ネルソンGMは契約の時点で、本当のチャンスは傘下のテキサス・レジェンズにあると話していました。つまり、はじめからDリーグで育てることを考えた契約だったのです(スポーツナビ)。

ビザ(アメリカで働くための許可)の手続きが間に合わず、全体練習にも入れないまま、10月21日に契約を解除されました(AP通信)。本人は「Dリーグで1年通してやって、試合に出て活躍するというのが目的」と話しています(日本経済新聞・共同通信 2014年10月22日)。

※河村勇輝選手や富永啓生選手が結んだ「エグジビット10」という契約の名前は、2014年の富樫選手の報道には出てきません。

05Dリーグのテキサス・レジェンズで25試合

NBA G League「Highlights: Yuki Togashi (12 points, 4 assists) vs. the Vipers, 2/8/2015」(2015年2月公開)。2015年2月8日、Dリーグのテキサス・レジェンズでシーズン最多の12得点・4アシストを記録した試合のハイライト

2014年11月1日、Dリーグのドラフト(選手を順番に選ぶ会議)で富樫選手が指名され、トレードでマーベリックス傘下のテキサス・レジェンズに入りました(The Japan Times 2014年11月2日)。ビザの手続きで開幕に間に合わず、デビューは11月21日でした。

出場時間は短く、23試合を終えた時点の平均は8.6分・2.2得点でした(The Japan Times 2015年2月12日)。それでも2015年2月8日の試合では12得点を挙げています。足首のけがでシーズンの途中に離脱し、最終的な出場は25試合でした。

本人はのちに「そこで1年間プレーできたのは、なににも変えられない素晴らしい経験でした」と振り返っています(B.LEAGUE公式 2019年11月5日)。

06なぜ日本に戻った? 秋田から千葉ジェッツまでの経歴

富樫勇樹のNBA挑戦の流れ(2012〜2015年)
2012-13秋田ノーザンハピネッツに入団bjリーグ・新人王2014年7月サマーリーグ(マーベリックス)NBAの夏の大会・4試合に出場2014年10月15日マーベリックスと契約支払い保証のない契約2014年10月21日開幕前に契約解除公式戦の出場はなし2014年11月Dリーグのテキサス・レジェンズへ25試合に出場2015年8〜9月イタリアのサッサリと仮契約開幕前に契約終了2015年9月28日千葉ジェッツに入団2026-27は在籍12シーズン目●紺=日本 ●青=イタリア●橙=アメリカ(NBA・Dリーグ)
出典:AP通信・スポーツナビ・The Japan Times・千葉ジェッツ公式の発表などをもとに当サイトが作図(日付はアメリカ時間の発表日を含む)

2015年8月には、イタリアのサッサリと開幕前の練習期間だけの契約を結びました。しかし9月に契約が終わり、2015年9月28日に千葉ジェッツ(当時のNBL)への入団が発表されました。本人は「開幕直前という状況の中、このチームに迎え入れて頂いた」ことへの感謝と、「世界で活躍できる選手になりたい」という目標を話しています(千葉ジェッツの発表 2015年9月28日)。

当時の島田慎二社長は、けがで長く休む選手がいたチームに「即戦力になるポイントガード」が入ったと説明しました。島田社長は富樫選手と同じ新潟の出身で、本人は「熱心に誘っていただきました」と話しています(B.LEAGUE公式 2019年11月5日)。

「NBA挑戦は失敗」だったのか

本人は2024年に「僕は正直、本当にNBAに入れるなんて思ってやっていたことがないので」と話しています(Number 2024年10月3日)。マーベリックスとの契約も、はじめからDリーグで経験を積むためのものでした。

日本に戻ってからは、2016年に始まったBリーグで千葉ジェッツの中心になり、2019年にはBリーグの日本人選手で初めて年俸1億円に届きました。くわしくは富樫勇樹の年俸の記事で紹介しています。千葉ジェッツに入ってから移籍はしておらず、2026-27シーズンで在籍12シーズン目です。

07【データ】NBAに挑んだ167cmは、B.PREMIERでいちばん小さい

2026年10月9日時点のB.PREMIER登録選手355人で、富樫選手の身長167cmはいちばん低い数字です(B.LEAGUE公式の登録をもとに当サイトが集計)。355人の平均192.0cmより25cm低く、20代の日本人男性の平均171.5cm(厚生労働省 2019年)より4.5cm低い身長です。

レジェンズが2014年に発表したプロフィールは5フィート7インチ(約170cm)・143ポンド(約65kg)でした。この体で大きな選手がそろうアメリカのリーグに挑んだことになります。体格の話は富樫勇樹の身長の記事でくわしく書いています。

日本語版Wikipediaの「富樫勇樹」のページは、2026年10月8日までの直近30日に8,357回見られました。B.PREMIERの選手でページがある270人の中で16位です。

よくある質問

富樫勇樹はNBAで何試合に出ましたか?

NBAの公式戦(レギュラーシーズン)は0試合です。2014年10月15日にマーベリックスと契約し、開幕前の10月21日に契約を解除されました。試合に出たのは夏のサマーリーグ(4試合)と、Dリーグのテキサス・レジェンズ(25試合)です。

富樫勇樹はNBAで日本人何人目ですか?

NBAと契約した日本人としては田臥勇太選手に次ぐ2人目です。NBAの公式戦に出た日本人には入らず、公式戦に出た日本人は2024年10月の河村勇輝選手で4人目と報じられています。

富樫勇樹とマーベリックスの契約はどんな契約でしたか?

開幕のメンバーに残らなければ支払いのない「支払い保証のない契約」でした。マーベリックスのGMは、本当のチャンスは傘下のDリーグのチームにあると話していました。

富樫勇樹はいつから千葉ジェッツにいますか?

2015年9月28日に入団が発表され、2015-16シーズン(当時のNBL)から在籍しています。それから移籍はしておらず、2026-27シーズンで12シーズン目です。

富樫勇樹は秋田ノーザンハピネッツにいましたか?

はい。2012-13シーズンの途中に秋田ノーザンハピネッツ(当時のbjリーグ)でプロになり、新人王に選ばれました。2013-14シーズンにはベスト5に選ばれています。

まとめ:富樫勇樹のNBA挑戦

  • 2014年10月15日にダラス・マーベリックスと契約したが、開幕前の10月21日に契約解除。NBAの公式戦は0試合
  • NBAと契約した日本人としては、田臥勇太選手に次ぐ2人目。公式戦に出た日本人(2024年10月時点の報道で4人)には入らない
  • 2014年夏のサマーリーグで4試合に出場し、ホーネッツ戦で12得点
  • Dリーグのテキサス・レジェンズで25試合に出場し、最多は12得点
  • 2015年9月28日に千葉ジェッツへ入団し、それから移籍はしていない

高校からアメリカに渡った話は富樫勇樹の高校の記事、プレーのすごさは富樫勇樹は何がすごい?の記事で紹介しています。2026-27シーズンのチームの顔ぶれは千葉ジェッツのデータで見られます。

※この記事の情報は2026年10月9日時点のものです。NBAの成績は、規約の都合でNBAの統計サイトではなく、報道機関の記事で確かめた数字を使っています。

出典・参考

  1. AP通信(CBS Texas 2014年10月15日)Mavs Sign Japanese G Yuki Togashi https://www.cbsnews.com/amp/texas/news/mavs-sign-japanese-g-yuki-togashi
  2. AP通信(CBS Texas 2014年10月21日)Mavs Request Waivers On Griffin, Togashi https://www.cbsnews.com/amp/texas/news/mavs-request-waivers-on-griffin-togashi
  3. スポーツナビ(宮地陽子 2014年10月20日) https://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201410200003-spnavi
  4. 日本経済新聞(共同通信 2014年10月22日) https://www.nikkei.com/article/DGXLSSXK30025_S4A021C1000000/
  5. Sportiva(2014年8月19日)富樫勇樹のサマーリーグ https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/otherballgame/basketball/2014/08/19/nba_11/
  6. Sportiva(2024年10月30日)河村勇輝が4人目のNBA選手に https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/otherballgame/basketball/2024/10/30/nba_18/
  7. The Japan Times(2014年6月7日) https://www.japantimes.co.jp/sports/2014/06/07/basketball/togashi-departs-for-u-s-seeks-opportunity-with-nba-teams/
  8. The Japan Times(2014年7月13日)サマーリーグのデビュー https://www.japantimes.co.jp/sports/2014/07/13/basketball/nba/togashi-debuts-mavericks-summer-league-loss-knicks/
  9. The Japan Times(2014年11月2日)Dリーグのドラフト https://www.japantimes.co.jp/sports/2014/11/02/basketball/santa-cruz-takes-togashi-d-league-draft-trades-texas/
  10. The Japan Times(2015年2月12日) https://www.japantimes.co.jp/sports/2015/02/12/basketball/togashi-enters-all-star-break-after-top-scoring-game-of-season/
  11. The Japan Times(2015年8月13日)イタリア・サッサリ https://www.japantimes.co.jp/sports/2015/08/13/basketball/togashi-play-italy/
  12. バスケットボールスピリッツ(2015年9月28日)千葉ジェッツのプレスリリース https://bbspirits.com/bleague/20150928togashi/
  13. B.LEAGUE公式 HERO's STORY #4(2019年11月5日) https://www.bleague.jp/news_detail/id=70975
  14. Number(2024年10月3日) https://number.bunshun.jp/premier/articles/18034
  15. 千葉ジェッツ公式(2026年6月2日)契約継続 https://chibajets.jp/news/detail/id=26774
  16. B.LEAGUE公式 富樫勇樹 選手プロフィール https://www.bleague.jp/roster_detail/?PlayerID=9055
  17. テキサス・レジェンズ 2014-15 トレーニングキャンプのメンバー(OurSports Central) https://www.oursportscentral.com/services/releases/legends-announce-2014-15-training-camp-roster/n-4890396
バスケ図鑑 編集部

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